海辺では、様々なものが漂着し、海岸に打ち上げられます。その中には、使われなくなった物や海洋ごみも含まれていますが、それらを活用してアップサイクルすることで、新たな価値を生み出すことができます。こちらの記事では、海で見つけたアップサイクルの魅力と、それを活用する方法について紹介します。
アップサイクルとは?
アップサイクルは、廃棄物や不要な素材を再利用して、新たな価値や製品を生み出すプロセスです。リサイクルとは異なり、アップサイクルでは素材や製品を単純に再利用するだけでなく、それらを改良したり、異なる目的に転用することで、より高い品質や付加価値を持つ製品を生み出しています。
例えば、古いTシャツを切ってTシャツヤーンにして編み込みバッグを作ったり、使い古したガラスボトルを花瓶やランプに変えたりするのがアップサイクルの一例です。アップサイクルは環境に優しく、新たなアイディアや方法で廃棄物を処理し、新たな製品や素材を生み出すことができます。
アップサイクルは、環境保護や持続可能な開発の観点からも重要です。廃棄物の削減や再利用によって、資源の浪費を減らし、地球の持続可能性を向上させることができます。
海で見つかるアップサイクル素材
海には様々な漂流物があります。特に台風など海が荒れたあとの海岸にも流木やプラスチックゴミが沢山漂着しています。
海で見つけられる代表的な素材はこちら
- 自然が作る形が美しい流木
海から流れ着いた木は独特の形をしていて、角度を変えてみるだけでいろんな形の美しさがあり、インテリアやアート作品に活用できます。 - 海で波に揉まれたシーグラスや陶器のかけら
砂浜で小石や砂に磨かれたガラスは美しい色合いを持ち、ジュエリーや様々なアートのデコレーションに利用できます。 - カラフルなマイクロプラスチック
海岸に打ち上げられたプラスチックはボトルやボトルチャップが目立ちますが、砂にまみれて細かく砕かれた状態のマイクロプラスチックがあります。マイクロプラスチックは集めて溶かし、形にすることで返信させることができます。また、アート作品にも使うことができます。
今すぐできる手軽なアップサイクル
海で日常的に目にする海洋ごみなどの漂流物を利用して、環境に配慮したクリエイティブな作品を作ることができます。流木やプラスチック、シーグラスなどを集め、それらを利用して様々な作品を作ってみましょう。
家でできる手軽な作品作り
- インテリアやデコレーション
風合いのある流木はそのまま飾っても絵になります。細めの流木ならマクラメのタペストリーの棒に使ってもナチュラル感が増すのでおすすめす。シーグラスは額に同色の色を重ねて貼っていくだけで立派なアート作品になり、海の雰囲気を楽しむことができます。 - オリジナルアクセサリー作り
シーグラスや貝殻を使ってイヤリングを作ったり、マイクロプラスチックをレジンで閉じ込めててネックレスやキーホルダーなどの身につけるアイテムが作れます。 - プラスチックボトルのリメイク
海で拾ったプラスチックボトルを切り取り、花瓶やランプカバーなどにリメイクして、周りにシーグラスや貝殻を貼り付ければおしゃれなインテリアに変身できます。
海のゴミからのアップサイクル製品
海で見つかるゴミや漂着物を素材として使ったアップサイクル製品にはこんなものがあります。
海洋プラスチックからのインテリア雑貨
クラウドファンディングにより実現化した海洋プラスチックごみの再生プロジェクトbuoy(ブイ)では、色鮮やかなコースターをはじめ、お皿やキーホルダー、歯ブラシスタンドなど、身近に使える商品をはじめとしたインテリア雑貨を販売しています。
海洋プラスチックを利用したボールペン
三菱鉛筆の「ジェットストリーム」シリーズに、日本国内で回収された海洋プラスチックごみと使い捨てコンタクトレンズの空ケースをリサイクルした「ポストコンシューマープラスチック」をボールペン軸に採用した「ジェットストリーム 海洋プラスチック」を販売しています。
これらの取り組みは、環境保護やリサイクルの促進に貢献し、地域社会や観光地の美化にも役立っています。
自分なりのアップサイクルに挑戦しよう
海で見つけた漂流物をアップサイクルすることは、私たちの日常に持続可能な変化をもたらします。漂流物である海洋ごみを新しい形で利用することによって、環境への負荷を減らすことがわかりました。今度海に行く際はぜひ砂浜にも目をやり、「素材」を見つけて、自分なりのアップサイクルに挑戦し、新たな楽しみを見つけてみてください。